大判例

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東京高等裁判所 昭和60年(ラ)563号 決定

本件不動産の最低売却価額は、昭和五七年六月二日現在による評価に基づいて同年一一月一二日に一二一二万三〇〇〇円と定められ、昭和五七年一一月から昭和五八年一一月までの間三回にわたって期間入札が実施されたが適法な入札がなかったので、執行裁判所は、申立債権者の意見を聴いた上、昭和五九年五月一六日最低売却価額をもって執行官に随意に売却させる方法による特別売却を実施したところ、これによっても、買受けの申出がなかった。

そこで、執行裁判所は、本件不動産の再評価を命じ、昭和五九年七月一三日現在における本件不動産の評価に基づいて昭和六〇年二月一八日に最低売却価額が再評価額どおり七八〇万一〇〇〇円と決定され、期間入札が実施された結果同年九月三日午前一〇時の開札期日において大友正秋の入札価額八〇〇万円の適法な入札があることにより、同月一〇日売却許可決定が言い渡された。

以上認定のように、約一年間の三回にわたる期間入札においても、また随意売却においても買受人がなかったのであるから、執行裁判所としては、最低売却価額に問題があると考えるは至極当然のことであり、再評価を命じたのは、合理的な必要性によるものというべきである。また、再評価額の決定も十分首肯できるものである。

本件最低売却価額の変更に何ら違法な点はない。ちなみに、執行費用、公租公課に次いで売却代金から弁済を受ける立場にある申立債権者は、再評価額を最低売却価額とすることについて異議のないことを申し出ているのである。

(賀集 梅田 上野)

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